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テレビ寺子屋
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番組内容
江戸時代に教育を受けている人たちにとって常識だった『実語教』というものがあります。平安の終わりに成立し、鎌倉、室町と続き、江戸時代には寺子屋の教科書になりました。学びの大切さや礼儀など、世の中で人間が生きていくうえで欠かせない大切な智恵が詰まっていて、私は「日本人千年の教科書」と呼んでいます。どういうものなのか、少し具体的に紹介しましょう。最初に出てくるのが、『実語教』で一番有名な言葉です。
番組内容2
『山高きが故に貴(たっと)からず。樹有るを以て貴しとす。人肥たるが故に貴からず。智有るを以て貴しとす。』山は高いからではなく、木があるから価値があるんだ。同じように人間は、肥えていることで尊いのではない、智があることによって尊いのだ。これらの言葉を江戸時代の子どもは何度も復唱しながら覚え、自分の言葉のように胸に刻み込んだのです。すると、ふとした瞬間に湧き上がってきて、自分に影響を与えるんですね。
番組内容3
この『実語教』の終わりの言葉は、『これ学問の始め、身終わるまで亡失することなかれ。』この書を読むことが学ぶことの第一歩。そして、「一生を終えるまで学ぶことを忘れてはいけません」とシメています。力強いですよね。学びで一生を貫く。これを人生の信条にしたら、怖いものは何もないです。最後の日まで勉強し続けると思っていれば、この世はなんて楽しいのでしょう。そういう楽しい学びのある人生を送っていきましょう。
出演者
【講師】
齋藤孝(明治大学文学部教授)
【司会】
北村花絵(テレビ静岡アナウンサー)
【手話通訳】
石川ありす
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